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ライフステージと健康

2025/05/21

5年に一度で安心できる進化したHPV検診ー子宮頸がん予防の新時代へー

「子宮頸がんの検診、もう何年も受けていない…」
「なんとなく怖くて先延ばしにしてしまっている」
そんな声を、私たちはよく耳にします。

でも実は、子宮頸がんはきちんと検診を受けていれば防ぐことができるがんのひとつです。中でも、最近注目されているのが「HPV検診」です。

従来の細胞診に比べてより高い精度で前がん病変(異形成)を発見できることがわかっており、欧米では検診の主流にもなっています。
また、HPV検査が陰性であれば次回の検診まで5年間あけられるという大きなメリットも。

この記事では、従来の細胞診との違いや、HPV検診のメリット、年齢ごとのおすすめ検査、検診の受け方についてわかりやすくご紹介します。
ブログ:子宮頸がん検診なぜ必要?—未来のために、今できること—)

子宮頸がんとHPV(ヒトパピローマウイルス)

子宮頸がんの主な原因は「ヒトパピローマウイルス(HPV)」というウイルスです。性行為を通じて感染するウイルスで、ほとんどの人が一度は感染すると言われています。

HPVは非常に弱いウイルスなので、多くの感染は通常の免疫で抑えこまれます。しかし、ハイリスク型HPVが長期間持続感染すると、一部はがんの前段階である「異形成」や子宮頸がんに進行する可能性があります。

HPV検診とは?

従来の「細胞診」は、子宮頸部の細胞に異常があるかを顕微鏡で調べる検査です。
これに対して「HPV検診」は、がんの原因となるウイルスそのものに感染しているかを調べる検査です。

HPV検診のメリット

  • 前がん病変(高度異形成)を見つける精度が高い
    → 細胞診よりも感度が高く、見落としが少ないことがわかっています(Roncoらによる欧州4カ国の研究、Lancet 2014[1])。
  • 陰性の場合は、次回の検診まで5年空けられる
    → 感染が確認されなければ、がんのリスクは極めて低く、検診の間隔を長くできるメリットがあります。
  • 短時間で終わる検査
    → 通常の婦人科診察や従来の細胞診と同様、痛みはほとんどありません。

検診方法の選び方は、年齢によって変わります。
現在、日本では次のような方針が推奨されています。

年齢推奨される検診方法検診の間隔
20〜29歳細胞診2年に1回
30歳以上HPV検診(単独または細胞診との併用)3〜5年に1回(HPV陰性の場合)

特に30歳以上では、HPVの持続感染ががんのリスクに直結するため、より高感度なHPV検診が推奨されています。一方、20代ではHPVの一過性の感染が多く、過剰な精密検査を避けるために、細胞診が適しています

「症状がない今」が、検診のチャンス

子宮頸がんは、がんになる前に見つけて治療ができます。

定期的な検診で異常を早期に発見することで、あなたの健康と未来の妊娠を守ることができます。

「今は元気だからこそ、未来の自分のために検診を」
その小さな一歩が、あなたの健康を守る大きな力になります。

芦屋ウィメンズクリニックで子宮頸がん検診を受けられます

当院では、細胞診・HPV検診のどちらにも対応しています。
年齢やご希望に合わせて、医師が最適な検診方法をご提案いたしますので、はじめての方も安心してご来院ください。

まとめ:HPV検診という新しい選択肢を

  • HPV検診は、子宮頸がんの原因ウイルスを調べる、より高精度な検査
  • HPV陰性であれば、次の検診まで間隔をあけられるメリットも
  • 年齢に応じた検診方法の選択が重要

この機会に、自分の体と向き合う時間を少しだけ作ってみませんか?
定期的な検診が、未来の安心につながります。


参考文献
[1]Ronco G, et al. “Efficacy of HPV-based screening for prevention of invasive cervical cancer: follow-up of four European randomised controlled trials.” Lancet. 2014.
[2]Arbyn M, et al. “Detecting cervical precancer and reaching underscreened women by using HPV testing on self samples: updated meta-analyses.” BMJ. 2018.

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