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ライフステージと健康

2025/11/05

10代女子の「続発性無月経」―体重と心への寄り添い、そして相談のすすめ

こんにちは。産婦人科医の錢 瓊毓(せん けいいく)です。
今回は「続発性無月経(それまであった生理が3か月以上止まること)」について、特に 体重との関係 と、親御さんがどのように関わればよいか をお話しします。

生理が止まるのは「体からのサイン」

10代の体はまだ成長の途中です。
体重が急に変化すると、体は「今はエネルギーを他に回そう」と判断して、生理をお休みしてしまうことがあります。

ここで注意したいのは、「無理なダイエット」といっても、大人から見れば大したことがないように思えるケースが多いということです。
たとえば 3か月で4kg減。大人なら「よくある話」ですが、10代にとっては成長に必要な栄養が足りなくなり、生理が止まることも珍しくありません。

だからこそ、「生理が止まる」というサインを軽く見ず、体からのメッセージとして受け止めることが大切です。

親として大切にしたいのは「気持ちへの寄り添い」

娘さんの生理が止まってしまうと、親としては「とにかく食べさせなくちゃ!」と思うのは自然なことです。
けれども、ただ食事をすすめるだけではかえって心の距離が遠くなってしまうこともあります。

「どうして痩せたいの?」「どんなことが気になっているの?」
そんなふうに、まずは気持ちに寄り添うことが大事です。

医師として伝えたいこと

体重を少し落としたら生理が止まった――そんな10代女子は珍しくありません。
「きれいになりたい」「かわいくなりたい」という気持ちはごく自然なもので、誰も否定できるものではありません。
私自身も振り返れば、痩せたらかわいくなれる、きれいになれると思っていた時期がありました。

だからこそ、その気持ちは尊重しながらも、健康とトレードオフになっていないか を見守ってあげてほしいのです。
「健康」と「かわいい」は両立できます。
そのバランスを一緒に探していきたい――それが私からのメッセージです。

親だけで抱え込む必要はありません

ただ、親御さんの声かけだけで生理が戻るとは限りません。
そんなときは、専門家に頼ることも自然な選択肢です。

産婦人科では、

  • 必要に応じて検査をして原因を確認
  • 栄養や生活習慣のアドバイス
  • 心理的なサポートや他の専門家との連携

といった形で、体と心の両面から支えることができます。

相談の目安になるサイン

  • 生理が3か月以上来ていない
  • ダイエットや体重の変化をきっかけに生理が止まった
  • 生理が以前より極端に不規則になった

これらが当てはまるときは、受診してよいサインと考えてください。
「病気だったらどうしよう」と不安になるかもしれませんが、相談することで安心できることもたくさんあります。

まとめ

10代女子の続発性無月経は、大人にとっては「普通」くらいに思える減量でも起こることがあります。
それは、成長期の体が発するSOSなのです。

親御さんにできるのは「無理に食べさせること」ではなく、気持ちに寄り添いながら健康とのバランスを見守ることです。
そして、必要なときは専門家の力を借りてください。

生理が止まっていることは、決して「放っておいてよいこと」ではありません。
でも同時に、「相談すれば改善の道があること」でもあります。

芦屋ウィメンズクリニックでは、思春期の生理や体重に関するご相談も受け付けています。必要に応じて、助産師による保健指導(保険適用外)も行っています。「大げさかな」と思うときこそ、安心のために一度ご相談ください。

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