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2025/03/08
2025/03/16
産婦人科医の錢瓊毓(せん けいいく)です。
思春期を迎え、生理が始まったお子さんの健康や生活について、不安や疑問を感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。生理は成長の一部として自然なものですが、最初のうちはその変化に戸惑うこともあります。ここでは、生理が始まったばかりのお子さんをサポートする際に知っておきたいポイントと、婦人科医の活用方法についてお伝えします。
生理が始まったばかりの頃は、ホルモンバランスが安定していないため、生理周期が不規則だったり、時折生理痛があったりするのは自然なことです。最初の1~2年は「様子を見る」期間として捉え、お子さんの体調や生理の様子を一緒に観察してあげてください。
ただし、以下のような場合は早めに婦人科を受診することをおすすめします:
ひどい生理痛はお子さんの学校生活に支障をきたす可能性があります。遠足や運動会、試験といった大切なイベントが、生理痛のせいで台無しになってしまうのはとても残念なことです。お子さん自身が自分の体の状態を理解し、コントロールする術を学ぶことは、将来にわたる大切なスキルです。
そのためにも、婦人科医との関係を早い段階から築くことをおすすめします。婦人科医は生理痛や周期の悩みだけでなく、お子さんに合ったケア方法やアドバイスを提供してくれる心強い存在です。
思春期のうちに婦人科医との付き合い方を練習しておくことは、女性としての一生の健康管理に役立つ重要なステップです。婦人科を受診する習慣があると、生理や体調の変化に早く気づけるだけでなく、将来必要になる性に関する相談(避妊、妊娠、検診など)にもスムーズに対応できます。
また、婦人科医はお子さんが成長する中で抱える健康の悩みに寄り添い、的確なサポートを提供してくれる存在です。婦人科受診に慣れておくことで、「困ったときは頼れる場所がある」という安心感を得ることができます。
思春期の生理管理をサポートする中で、いずれ避妊や性に関する知識が必要になる時期が訪れます。性教育は学校や家庭で行われるものですが、具体的な避妊法や性に関する健康相談については婦人科医の協力が役立ちます。必要に応じて受診を促し、信頼できる専門家に相談できる環境を整えましょう。
中高生のお子さんが自発的に婦人科を受診することはほとんどありません。小さいときから慣れ親しんでいる「小児科」以外の診療科についての知識がないからだと思います。そのため、保護者の方の働きかけがとても大切です。
生理は自然なことですが、それが生活に支障を与える場合、早めに専門家に相談することが重要です。お子さんが健康で前向きな学校生活を送れるよう、婦人科医との関係を築く一歩をサポートしてください。必要があればいつでも受診できる環境を整えることが、将来の大きな安心につながります。
芦屋ウィメンズクリニックでは、中高生の受診者も珍しくありません。最初は保護者の方と一緒にいらしていますが、慣れるとおひとりで受診されています。ひとりの女性として、自立して婦人科医と付き合っていけるようになることも、思春期女子にとって人生の大切な目標だと捉えていますので、一緒にお子さんをサポートさせていただけるとうれしいです。予約はオンラインで受け付けています。LINE予約が便利です。