
未来を守る手術の話_第2回...
2025/07/21
2025/08/14
こんにちは。産婦人科医の錢鴻武(せん こうぶ)です。
これまで2000例以上の腹腔鏡手術を執刀してきました。その中で、腹腔鏡手術を受けた後はいつから湯船に入ってもいいのか、とよく質問されます。日本人にとっては、リラックスや体調管理のためにお風呂は欠かせない習慣ですよね。しかし、術後のケアにはさまざまなアドバイスがあり、「手術後1か月は湯船につかってはいけない」という言い伝えを耳にしたことがあるかもしれません。
この「1か月ルール」、実は医学的な根拠がほとんどありません。かつては(大昔です)手術の技術や衛生環境が現在ほど進んでいなかったため、感染症のリスクを避けるために長期間の安静が推奨されていました。しかし、現在の腹腔鏡手術は、非常に小さな切開と進んだ術後ケアにより、患者さんの回復が速く、安全性も非常に高まっています。
私は、手術直後から湯船に入っていただいて問題ないと指導しています。もちろん、体調に無理がないことが前提ですが、多くの方が術後すぐに湯船に入っても何の問題もなく過ごされています。実際、これまで私が指導した患者さんの中で、手術直後にお風呂に入ることでトラブルが発生したことはありません。
湯船につかることは、体を温め血行を促進し、リラックス効果をもたらします。また、ストレスを和らげることで、術後の回復を助ける効果も期待できるかもしれません。
いくつかのポイントに注意しながらお風呂を楽しみましょう。
腹腔鏡手術後のお風呂について、古い言い伝えに縛られる必要はありません。術後の回復を促し、心身のリラクゼーションを助けるためにも、安心して湯船に浸かってください。ただし、個々の体調や術後の状況に応じて、無理をせず、自分のペースで進めることが大切です。疑問や不安がある場合は、遠慮なく医師に相談しましょう。
これで、あなたも安心して術後のお風呂タイムを楽しむことができるはずです。温かい湯船に浸かって、入院生活で疲れた体も心もリフレッシュしましょう。
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